16:00at天神橋一丁目
もよおしだいこ うじちじゅんこう
催太鼓と天神講獅子の獅子舞が氏地巡行に出発
催太鼓(もよおしだいこ)は天神祭のお触れ太鼓で常に渡御の先陣をいく。
催太鼓は豊臣家の忠臣が主家の危機回避を天満宮に祈願した故事に因んだものといわれ、豊臣家より拝領と伝えられる太鼓を真紅の投げ頭巾をかぶった願人(がんじ)が「チェサジャー」、「ソコジャー」という掛声とともに威勢よく太鼓を打ち鳴らす。
また、左右前後に激しく揺らす「からうす」は、平成四年に大阪府の無形文化財に指定された名物である。
なお、この催太鼓は太鼓中(天満宮太鼓中)という天満宮直轄の講社が担う。
催太鼓の上で太鼓を打つ「願人(がんじ)」の人数は36人と決まっている。
その数は、その昔、大阪城代の稲葉対馬守が日参祈願した時に引き連れた家来が36人だったことに由来している。
その服装は、袖の黄色は「土」、胸の赤は「太陽」、裾の青は「水・空」、胴の白は「雲」を表し、宇宙を身にまとう意味を持つ。
大阪天満宮の境内に設けられた当屋から催太鼓が出されると、境内を練り、大きく上下左右に揺さぶる「からうす」が披露される。
ひとしきり境内を練った後、天神講、地車講と手打ちを交わし、天満宮を出て氏地巡行に出発する。
正門を出て南下、天神橋北詰を川沿いに東へ向かった後、旧天神筋を北上し天満宮へと還るルートをとる。
途中、旧天満青果卸売市場前では「太鼓換の儀」が行われる。
*コラム* 催太鼓の「からうす」
大阪府の無形文化財に指定された“からうす”とは催太鼓の太鼓台の下に丸太を差し込み、その丸太を軸にしてシーソーのように大きく揺らしながら太鼓をたたく豪快な技。
前後に揺らす「縦からうす」と左右に揺らす「横からうす」がある。
願人は「チェサジャー」の掛け声とともに振り落とされないように縄にしがみついて太鼓をたたく。